Remember The Milk でタスク管理(2)
前回書いたように、Remember The Milk をもっと活用しようと決心したわけだが、具体的にはどうしていったか。
まず、最初に行ったのは、「リスト」の見直しである。
Remember The Milk はリストの追加はしやすいはず。サイトから直接入力するにも Smart Add によって素早く入力が可能。そのほか、メールからの追加やGmailの画面やiGoogleの画面からの追加。また、Twitter 経由でも追加可能。Twitter 経由の機能を使って、インスタント・メッセンジャーやDashbordからも可能。もちろん、携帯サイトもあるし、iPhone用のクライアントもある。
しかし、ふと気づくと入力し忘れたりしている。そして、次第に使わなくなる。これは、ツールの問題ではなく、入力する時のルールなどが自分の中で確立できていないのが原因に違いない。一番は、「リスト」の使い方が曖昧だった。
そこで、この「リスト」から見直していった。
リストを変えてみる
Remember The Milk のタスクは、カテゴリーをタブで切り替えられる。このカテゴリーを「リスト」という。この「リスト」に以前から違和感。
デフォルトでは以下の5つのリストがある。
・受信箱
・仕事
・個人
・勉強
・送信箱
まず、受信箱の意味が分からなかったが、タスクを追加したとき、リストを指定しないとここに入る。たいていが仕事に振り分けるのだが、そのうち、受信箱と仕事がごちゃまぜになり、どちらを見れば良いのかが不明になっていく。
そして、仕事と個人と勉強で分かれているが、身体は1つ。誰かとリストを共有する場合は別として、個人で使う場合、分けておく必要が全くない。仕事だろうがプライベートだろうがやらなきゃいけないことには変わりない。もっと違う切り口の分け方がしたいと思った。
そこで、前回に書いたように、GTDというものを参考にする。
GTDは次の5つのステップで構成され、これを1週間など一区切りごとに繰り返す[1]。 収集:頭の中にある「気になっていること(問題)」を紙などに書き出す。作業中のメモ書きなども参照して、問題点を出して行く。 処理:書き出した内容を、手順に添って、リスト化する。 整理:リストを自身がスケジュール管理に使っているツール(PDAやシステム手帳など)に入れ込む。 見直し:自分の状況や状態でそれらが可能かどうか見直し、検討する。 実行:リストアップした「出来ること」を順次片付ける。
これによると、「気になっていること」すべてを書き出して収集し、処理によってリスト化して整理していったものを評価、実行と移していく。ここでやろうとしているのは、処理までの作業だ。
もちろん、紙に書き出してとかは面倒。「受信箱」の中に「気になっていること」を全て入れていくことにする。それを処理していき、新たに作る「リスト」に振り分けていって整理すればいい。
「リスト」は整理するための受け皿。受信箱に入ったリストをルールに従って処理して、「リスト」の中に整理していけば良い。ルールは後ほど。もちろん、収集の段階ですぐに処理しちゃっても良いと。
Wikipedia通りに整理するとしたら、リストは次のようになる。
・受信箱
・次のアクション
・プロジェクト
・連絡待ち
・いつかやる
・カレンダー
これを、自分のスタイルに合わせて、いろいろ検討。最終的に以下のようにした。
・受信箱(Inbox)
・Next
・Project
・Repeat
・Someday
・Waiting
・送信済み(Sent)
英語にした理由は、 Remember The Milk for Quicksilver を使うときに英語のほうが便利だから。
Wikipedia と違うものには、カレンダーはなくした。これは、ほんとにカレンダー、iCalを使う。無理に Remember The Milk だけで収めないことにした。
Repeat は、毎日や毎週のタスクがいつも見る Next などにあると、タスクを終了してもまた次の分が表れる。こなした感じがないのが気持ち悪いので、繰り返しのタスクは Repeat にまとめることにした。
送信済みは、ロックがされて削除できなかったから残っているが、基本は使わない。
もう少し増やすべきか迷ったが、あまり増えるとたぶん管理できなく混乱する。かといって、少なすぎるとタスクが増え過ぎてモチベーションが保てない気もする。しばらく使って、これに落ち着いた。
あとは、この受け皿を使っていくルール決め。GTDでいう処理の仕方だ。
振り分けルールを決める
たぶん、ここが重要だ。タスクの追加と、それを振り分ける作業で頭を使わないようにしていくことで、面倒にならないようにする。
まず、GTDでは、数時間かけて頭の中にある懸案事項をすべて洗いざらい書き出して頭の中を空っぽにしなきゃとある。けど、それはめんどくさい。そんなに気合いを入れないことにした。
とにかく、やらなきゃいけないこと、やりたいことを思いついたときに「受信箱」に入れていくことにした。もちろん、リストに振り分けても良い。ただ、考えてしまうようなら「受信箱」に入れる。とにかく思いついたらそのときにぶち込んでいく。
打ち合わせなどをすると、いろいろと出てくるので、iPhoneから入れていく。ちなみに、公式のiPhoneアプリは有料のpro会員しか使えない。無料会員なので、milpon という iPhoneアプリを使っている。個人的にはバージョンが2.0になって、非常に重宝して使っている。少し入力がおかしい時もあるけど、特にリストを確認したいときに便利。
あるいは、Twitter のクライアントで、Remember The Milk のアカウントにDMを送ることで追加も出来る。これも便利。
1個ずつ入力するのが面倒な時は、メールでやる方法もある。
「設定>情報」の中に、「受信箱のメールアドレス」と「インポート用のアドレス」の2つがある。「受信箱のメールアドレス」は1つずつタスクを追加するものだが、「インポート用のアドレス」は複数のタスクを一気に追加できる。詳しくは英語のヘルプを参照。
こうして、受信箱にたまったタスクをどこかで処理する。GTDを参考にしつつ、下記のように振り分けることにした。
1、2分以内にできそうなものは、すぐにやる
2分以内じゃなくてもすぐにできそうならやってしまい、タスクを完了。
2、複雑なものは project へ入れ、次に起こすべきタスクを追加
あるサイトを作る場合、サイトを構築じゃ大ざっぱすぎるので、それ自体はprojectに入れ、次の行動を決め、受信箱に追加。例えば、構成を考えるとか、競合を調べるとか。そのとき、projectに入れたものと同じタグをつけると良い。
3、返事待ちなどで、すぐに行動が起こせないものは waiting
誰かの確認が必要だったり、誰かに任せているものはここへ。返事があったら次のアクションを受信箱に追加して完了する。
4、やらなきゃいけない日にちが決まっているものは iCal へ
ある日にちにならなきゃ行動が起こせないものは、iCalに追加して、受信箱から削除する。ちなみに、iCalは前日と当日にアラートが来るようにしておく。アラートが来たら追加するタスクが出来るかも。
5、手が空いたら次にやる項目を Next へ
基本、この Next が優先して消化していく作業になる。通常はやんなきゃいけないものはここへ。
6、できれば、やりたいというようなものは Someday に
はっきりした日にちはないが、やりたいなというようなものは、一応期限を入力しつつここへ。後回しのものとなる。
7、繰り返すものは Reapeat
毎日や毎週など、繰り返しのタスクはReapeatに入れ、Nextなどにずっと無いようにする。
8、要らないものは削除
リストアップしていると、やっぱり要らないというものも出てくる。そういうものは、すっぱりと消し去る。
大体、上記のような感じで振り分ける。入力のときに、受信箱に入れずに直接振り分けることも多い。まずは、受信箱を空にすることが目標。iCal のカレンダーも見つつ、出来るだけ期限や重要度、タグを入力していく。
タスクの消化は、基本は Next のものから手をつける。やる気が出ない時や気分転換に Someday に手をつけたりも。
Project や Waiting のものは、基本的にはタグをつける。Nextに同じタグのものがあり、消化したら、確認し次のアクションを決めていく。Projectは止まらないように。Waitingは、自分自身で、これが終わらないとこれが出来ないというものも入れたりする。
タスクの期限と優先度をちゃんと入れていると、Nextの中でも優先すべきものが見えてくる。何から手をつければ良いかがはっきりするので、意外に気楽だ。個人的に優先順位が見やすいのは、先ほどのiPhoneアプリの Milpon だ。
そのほか、ダッシュボードのRemember The Moofや iGoogle のガジェットなんかが便利。
リストの追加方法もいろいろあるが、確認する方法もかなりある。メールやTwitterで今日のタスクなどが飛んでくるのも良い。期限や優先度、Nextなどのリスト分けなどで色んな切り口からリストが見れるのが上手くいっている。
あとは、実行をしていくだけなのだが、リストを定期的に見直す必要もある。GTDの評価なのだろうか。何かのタスクを終えたタイミングに見直したりするが、とにかく、あまり溜め込んで一気にはやっていない。
この辺の運用部分は次へ。
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