山井投手の交代劇


(13:21 | 9.2MB) ポッドジャム銀座の模様を音声でお伝えしたいと思っているのですが、その前にメールを頂いておりますので、メールの質問に答えたいと思います。 めずらしく、スポーツの話題ですよ。中日ドラゴンズ53年ぶりの日本一、そこでの山井の交代劇について、ちょっと話しております。(邪魔が入って途中で尻切れとんぼですが) mail@mycupoftea.cc 1. イングルフィールド・グリーン(Englefield Green)/ Jesushairdo(ジーザスへアドゥー)

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山井投手の交代劇

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今回は「メールを読む回」でございます。

ポッドジャム銀座の模様を音声でお伝えしたいと思っているのですが、その前にメールを頂いておりますので、メールの質問に答えたいと思います。

めずらしく、スポーツの話題ですよ。中日ドラゴンズ53年ぶりの日本一、そこでの山井の交代劇について、ちょっと話しております。(邪魔が入って途中で尻切れとんぼですが)

中日ドラゴンズが53年ぶりに日本シリーズを制し、日本一になりました。それほど熱狂的な中日ファンではないのだが、名古屋で育ってきたので当然に中日を応援している。熱狂的ではないのは、両親が東北出身で読売ファンだったからかもしれないが、僕自身は地元の中日である。

日本一を決めた試合は自宅でテレビ観戦し、缶ビールで祝杯をあげておりました。

さて、一夜明け、ウェブでは山井の交代劇について、えらい話題になっていることに驚いていた。たしかに、観ていて、ここで交代なんだと残念に思う部分もあった。山井に9回も投げて欲しかったという思いはあった、けど、降板した山井のベンチでの顔をすっきりしていたので、本人も承知での交代なんだと感じた気がする。なんとなく、そっかー、残念だけど仕方ないかな。観ていての感想はそんなもんだった。

それが、ウェブでは大騒ぎ。そのこと自体が驚いた。野球の見方も変わったのねぇ。

交代させたことについて、賛否両論ではあるが、否定意見は中日ファン以外が多い気がする。まあ、中日ファン以外が圧倒的多数なので、否定意見が目立ち、余計に盛り上がるのかもね。

地元の中日新聞では山井選手のユニフォームに付いた血の写真が載っていた。つまり、真相としては、落合監督は最後まで投げさせるかどうかは悩んでいたようだ。山井は昨年肩肘を故障しており、最後まで投げさせていいかどうか、球威も落ちてきている。けど、完全試合が掛かっているので投げさせたい。

そこに、本人から交代して欲しいと。マメがつぶれており、ユニフォームに血もついいている。もう投げれないから岩瀬投手に交代して欲しいと。だから、変えたと。

落合監督から、岩瀬投手に交代しようと思うが良いか、という風に持ちかけたのかなぁと思ったが、どうやら山井投手から交代を申し出たようだ。だから、落合監督の采配にどうこういうのもどうかとは思うのだが、まあ、この交代劇でこうも盛り上がるのはネットらしいといえばネットらしい。

「幸か不幸か山井がいっぱいだということだったので、代える分には抵抗はなかった。本人がここまででいっぱいだということだったので」
「ユニホームに血が付いていたら、いけとは言えない」
八回を終えてベンチに戻ると森投手コーチから「体力的にどうや」と聞かれ「代わります」。即答した。「この試合は個人記録は全然いいんで。勝利が優先。ボクも岩瀬さんに投げて欲しかった」。最後まで清々しい笑顔を浮かべた。
「(記録の意識が)全然なかったわけじゃない。でも、こういう試合は個人の記録は関係ない。最後は岩瀬さんに投げてもらいたいのもあったし」笑顔でそう振り返った。言葉にうそはなかった。チームとして勝ち星を積み重ねてきた、本来あるべきパターンを、落合竜は最後まで貫き通した。
「オレはな。職人なんだよ。野球を突きつめたいんだ。この世界には野球を食い物にしようとする政治家みたいなやつがたくさんいる。そういうやつに負けたくない。オレは記憶に残りたいなんて思わない。オレたちはプロなんだぜ。結果がすべてだろ。優勝回数が1番多い監督が、1番すごい監督なんだ!」


まあ、いろいろあるが、山井投手としても今回で一気に有名になっちゃったね。正直、昨年に
故障をして、この1〜2年はパッとしていなかった。日本シリーズで山井が投げていたことにちょっと驚いた。その山井が8回までパーフェクト。奇跡だ。

もし、あのまま投げ、パーフェクトを達成したら記録に残る。それはすごい。けど、ここで交代はして、記録には残らないが、ここまで話題にされてパーフェクトを達成したぐらい名前が売れたんでは? もしかしたらパーフェクト達成以上かも。いやぁ、山井も良く頑張ったし、良かった良かった。何より完全に復活したんだな、山井。

地元の名古屋では落合采配に否定的な声はあんまり聞こえない気がする。もちろん、残念というのはある。あのまま投げさせたかったと。けど、落合さんの判断に信頼している部分もあるので、まあ、交代なら交代で仕方がないかというところだ。

落合監督は4年目である。そのうち3回も日本シリーズで戦えている。中日ファンをやってると思うのだが、中日は弱くはない。いつも良い試合をしてくれるが、大事なとこで落としたり、詰めが甘かったりする。それでリーグでなかなか1位になれない。

まあ、今回もリーグ優勝を逃してるわけで、クライマックスシリーズのおかげでチャンスをもらったわけだ。

そんな中日を4年のうち3回も日本シリーズに連れていってくれている落合監督には感謝だし、信頼もしている。選手もそうだと思う。けれど、その3回のうち過去の2回は日本シリーズはあっさり負けている。今回はクライマックスシリーズでもらったチャンスでの3度目の正直を狙ったチャンスなのだ。

しかもこの試合、1−0の接戦を万が一にも9回に逆転負けとなったら嫌なパターンだ。

地元名古屋での3戦目、次は札幌でのアウェー。ここまで3勝1敗、地元のナゴヤドームで勝利を決定できるチャンス。けれど、ここで負けると3勝2敗で相手の本拠地に行かなきゃいけない。

ええ、ええ、中日を知ってるファンだと「ヤバい」と感じるところです。現に、2004年の日本シリーズでは3勝2敗から逆転負けをしていますしね。

選手も同じ思いが合ったのか、「札幌には帰らないで決める」というコメントもあったぐらい。それに、選手としても落合監督に日本シリーズのタイトルを上げたいという思いもあったと思う。山井投手の「個人の記録よりもチームの勝利」という言葉はウソじゃないと思うし、中日ファンで悔しい思いをしてきたならば、その気持ちは共感できる。

だからこそ、今回の交代劇も、残念だけど日本シリーズを制するためには納得はできる。それに、山井投手から申し出たのであれば、まったく不思議じゃない。もう、そんなことはどうでも良く、純粋にようやく勝ち取った日本シリーズのタイトルを喜びたいものだ。

いやぁ、それにしても良かった。嬉しかった。落合さん、ありがとう。



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