ポッドキャストの配信方法


このサイトへのポッドキャストの初投稿は、2005年の2月6日だ。なんと、12年前以上の話になってしまっている。 実際には、その2日前に、違う場所でテスト投稿をしている。この時は、自分で配信するつもり...

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ポッドキャストの配信方法

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このサイトへのポッドキャストの初投稿は、2005年の2月6日だ。なんと、12年前以上の話になってしまっている。

実際には、その2日前に、違う場所でテスト投稿をしている。この時は、自分で配信するつもりはなく、配信方法を調べていた。そこで、状況が変わり、なんとなく自分で配信することになっての初投稿だった。

いまでこそ、配信頻度はめっきりと減ってしまい、1年に1回か?というような状態だが、最初の頃は3日に1回くらいのペースだった。

当時はアップルもポッドキャストを扱っておらず(ポッドキャストはアップルのサービスだと思っている人も多いのですが、違います)、情報も少ない上に、どこから配信するか、なども困ったものである。

ポッドキャスト(Podcast)は、iPod+Broadcast の造語。iPod向けの放送という意味。

iPodとは、アップル社の音楽プレイヤーだが、iPhone全盛期のいま、どれくらいの人が使っているのだろうか。ずっしりと重いハードディスクタイプが主流だったことだが、このころは、iPod shuffleが登場した頃である。スティック状の。知らない人もいるのかな。

ラジオ機能がなく、ネットにもつながっていないiPodで、擬似的にラジオのようなものを配信して受信するような仕組み、それがPodcastだ。どこかの企業が作ったサービスや規格ではない。いちiPodユーザーが考えて作ってしまった仕組みなのだ。のちに、アップルがiTunesに機能を乗せて、一般的に知られるようになる。

私が始めた頃は、いちiPodユーザーがアメリカで考え出したものが、半年後に日本で紹介された、そんな頃である。懐かしい。

当時は苦労した録音・配信方法

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当時の苦労はなんだったのか。いまはiPhoneさえあればポッドキャストの配信は可能だ。編集して音楽を重ねるのもGarageBandがあればできるのかな?編集するのであればパソコンがあったほうが望ましい。Macだと、GarageBandで録音したものが同期されるんじゃないだろうか。あまり、この方法は試していない。

12年前は、リビングに置いてあるiMacに、ボーカル用のマイクを挿して、Audacity というサウンド編集ソフトに録音をして、曲を重ねて配信をした。曲は、クリエイティブ・コモンズライセンス のものを使った。

自宅に静かな録音環境もなく、家族の前で録音するのには抵抗があった。実際に、最初のテスト配信の際には娘にマイクを取られて、歌い出したので、その録音音声を編集して使ったが、ここでは録音できない。そう思ったものだ。

そこで、iPodに別売りのマイクを挿し、屋外で録音するようになった。主に公園やビルの屋上、歩きながらなど。そう、マイクなどついてなかったのだ。ただの音楽プレイヤーですので。音質はイマイチだったが、ガラケーについているボイスメモで録音し、Macで変換して使ったこともあった。そうして録音した音声をMacに取り込んで、Audacityで編集するというやり方だった。

配信するには、サーバーとブログが必要だった。配信の仕組み自体は、ブログそのものが使えた。問題はサーバー。当時はサーバー容量が大きくなく、例えばレンタルブログなどから配信すると、1年半で容量がいっぱいになるな、どうしよう。そんなことを悩みながら、どこから配信するかなどを考えていたものだ。

少し後に、ポッドキャストの配信ができるサービスやブログサービスなどが幾つか出てきたが、今でも残っているサービスはほとんどない。もうSeesaaブログ 一択じゃないだろうか。

Seesaa ブログ - 無料のブログ作成(blog)サービス
http://blog.seesaa.jp

ポッドキャストに必要なもの

ポッドキャストの仕組みは、簡単に言ってしまえば、ただのブログだ。ブログに、音声(または動画やPDF、電子書籍など)のリンクを貼ってあるだけだ。

音声のリンクは貼ってあるだけでいい。同じサーバーになくてもいい。ただ、リンクがあればいい。

今は必須じゃないようだが、ブログには更新情報を伝えるRSSという仕組みが備わっている。そのRSSの様式をPodcast用に合わせればいいだけだ。

まとめると、下記のものが必要となる

  1. 録音した音声ファイル(MP3形式が便利)
  2. 音声をアップロードするサーバー
  3. ブログ

これだけで良い。

すでにブログを持ってる人は、そこでもできなくはない。RSSの編集ができるかどうかだが、すでにサービスが終了に向かっているが、変換するサービスがある。

まあ、ざっくりと結論付けちゃえば、サーバーやブログを自分で用意できる、というのでなければ、前出のSeesaaブログ を使うのが早い。

無料ユーザーの場合、容量は5GBまで。1回に20MBくらいだと250回は大丈夫だ。Podcast用の情報編集画面もある。月額300円のプレミアムプランにすれば、容量は無制限になるので、容量がなくなったら検討するといい。あるいは、古いのを削除するか、別のブログを契約するかだ。音声ファイルはリンクでもいい、ということは、違うサーバーにアップして、Seesaaブログで配信だけということであれば、5GBでもずっと使える。(違うサーバーがあればですが)

つまり、音声ファイルさえ用意できれば、Seesaaブログだけでできますよ、ということになる。

もっと手軽に、iPhoneやAndroidのアプリだけでできるという方法もなくはない。録音しても編集ができないので、そのまま配信しちゃいたい。そんな場合はアプリの方が便利かもしれない。

AudioBoom

今では、Podcastを配信できるというアプリも幾つかある。ただ、ストリーミング配信が前提だったり、iTunes Storeに登録できなかったりなど、なかなか決め手に欠ける。編集するということを諦め、録音したまま配信するというのであれば、AudioBoom というサービスが手軽だ。iPhoneやAndroidアプリだけで配信でき、音声ファイルの置き場も気にしなくていい。iTunes Storeに登録することもできる。

audioBoom
カテゴリ: エンターテインメント, ソーシャルネットワーキング

じつは、パソコンから音声ファイルをアップすることもできるようになったので、パソコンを編集してアップすることも可能になっている。以前は1回の録音が3分までという制限があったが、いまは10分まで録音できる。Plusアカウントにすると60分まで録音できるようだが、10分までであれば無料のアカウントでOKだ。

SoundCloud というサービスでポッドキャストをしている人もいるが、SoundCloudは無料アカウントでは、総容量が3時間までという制限がある(追記:月に3時間でした。とはいえ総容量も無制限ではないようです)。AudioBoomは、1回に10分までという制限はあるが、今のところ総容量の制限はないので、無料アカウントでも長く利用できるのが安心だ。

私も無料アカウントで使っているが、今日段階で423個の音声をアップロードしているようだ。

海外のサービスであり、使い方を迷う部分もあるかもしれないが、便利なサービスだ。

私のポッドキャスト環境

初心者の方にはAudioBoomがいろいろ考えなくても良くなるのでオススメなのだが、最後に私自身の配信環境を紹介したい。なお、AudioBoomもたまに使っていて、その場合は、屋外で歩きながら録音して、無編集のまま配信だ。あらかじめ、iTunes Storeには登録してある。

1点だけ、AudioBoomの難点は、iTunes Storeに登録した際のアートワークがコントロールできないことだ。

さて、このサイトで配信している、私としてはメインとなるポッドキャストの配信については、ウェブ制作を仕事にしている私としては簡単なのだが、そうでない人にはハードルを感じる人もいると思うので、参考と思って欲しい。

録音

自宅でじっくり録音ということはほとんどしない。iPhoneで録音だ。マイクが付いていることに感動したのは遥か昔だ。

録音は、標準のボイスメモは使っていない。ボイスメモでも、パソコンに同期して変換すれば使えるとは思うが、私は、HappyTalkレコーダー というものを使っている。

音質が気に入ってずっと使っているが、1,800円だし2014年からアップデートされていないので、あまりオススメはできない(追記:2017年にアップデートされたし、1,200円に値下がりしてたのでオススメしやすくなりました!)。ただ、同様のボイスレコーダーアプリは、いろいろあるだろう。ただ、地味に気に入っているのは、録音した音声を直接Dropboxにアップロードできることだ(追記:これ便利)。

HappyTalkレコーダー: 最高のレコーダー!(HT Professional Recorder)
カテゴリ: ビジネス, 仕事効率化

編集

編集はMacで行っている。Audacity というアプリだ。なんと、12年前と変わっていない。Macだけじゃなく、Windows、Linux版もある。

録音した音声をAudacityで開き、全体にコンプレッサーをかけ、少しボリュームを上げ、最初と最後にフェードイン、フェードアウトをかけて、ノイズや録音したけどいらない部分を細かくカットしていく。時には順番を変えたり、2つの音声を重ねたりもする。最後に、この段階では 圧縮しないAIFF形式で書き出す。

このAudacityでも曲を重ねたりできるのだが、今はジングルや曲のミックスはGarageBand で行っている。アップル純正のGarageBnadは、600円となっているが、新しいMacを買った場合は無料でダウンロードできたと思う。なお、Audacityも無料だ。

GarageBandに先ほどの音声を取り込んで、ジングルや曲を重ねるが、この辺はGarageBandの使い方になってしまう。使い慣れてない人は使いにくいかも。Audacityで完結してもいいと思う。なお、ずっと使ってるジングルや、BGMなんかは、GarageBandに入っている音源だ。

書き出し

ここからMP3ファイルに書き出すのだが、以前使っていたものが最新のmacOSで使えなくなってしまっており、やや迷走している。

GarageBandで直接MP3に書き出すこともできるし、一旦iTunesに送って書き出すこともできるし、Audacityでも1個追加でインストールさえすれば、AudacityからもMP3は書き出せる。ここは、音質とかを考えるとすごく難しいところなんだけど、簡単なのはiTunesかも。GarageBandからiTunesに書き出し、そこでアートワークも登録し、説明欄に概要などを記入できるのでしてしまい、MP3に書き出すといい。

ただ、iTunesは標準ではAACファイルに書き出してしまうので、設定を変えなければいけない。音楽とかはAACにしたいので、いちいち変更するのが個人的には面倒で、違うアプリでMP3に変換してからiTunesでアートワークなどを入れている。最新のものは、気に入っていた変換ソフトが使えなかったので、GarageBandでMP3に書き出している。ちょっと不満だ。

ブログで配信

音声ファイルが用意できたらブログで配信だ。

このブログは、自分でサーバーを借りてMovable Typeというソフトウェアで構築している。サーバーはCPI のもので、月額3,800円だが容量が無制限。Movable Typeは、商用利用であれば9万円のライセンス費が必要だが、このサイトは個人利用なので無償の個人利用ライセンス で使っている。

Movable Typeでのブログのカスタマイズは、好きなようにできるので、Podcast用のRSSはかなりカスタマイズしている。

英語の情報しかないが、iTunes Storeで扱われるPodcastについて、アップルが仕様を出しているので、それに沿っている。 https://help.apple.com/itc/podcasts_connect/#/itcc0e1eaa94

上記のRSSを最初から使っているので、FeedBurnerというサービスを使って変換し、iTunes Storeに登録しているが、FeedBurnerがGoogleに買収され、いつ終わってもおかしくない状況になってしまったので、じつはFeedBurnerはURLを変換しているだけで、内容は自前で作っている。そろそろFeedBurnerの使用は止めるべきかと思って数年経ってしまっているが。

iTunes Storeに登録

配信したポッドキャストは、iTunes Storeに登録することができる。一度登録すると、更新するたびに自動的に情報が送信されるようになる。

登録にはApple IDが必要だが、持ってる人も多いだろう。下記のURLから登録をする。
https://podcastsconnect.apple.com

最後に

大体の配信の仕組みと、自分の方法はこんなところだ。ただ、人によって録音、編集、配信の仕方は大きく違うはずなので、1つの方法だと思って参考にしてもらいたい。ちゃんとスタジオや静かな自宅で録音する人もいるし、Skypeを使って遠方の人と話しているのを録音したりなどもできる。

ポッドキャストは、どこまでしたいかによって、ミニマムにもできますし、しっかりと作ることができるのですが、最初はSeesaaブログやAudioBoomなどで始めるのが手軽ではないだろうか。

動画の方が人気があるようなところもあるが、音声には音声の良さもあって、寝ぐせでボサボサでもパジャマのままでも録音ができたり、Skypeで対談したのを配信というのもやりやすい。一番は編集作業が動画よりもかなり楽だ。無編集ならどちらでも同じだけど、ファイルの容量も、長くやってると保存をどうするかで、音声の方が扱いやすい。とはいえ、私は古い音声がなくなっちゃってるけど。

興味を持った方はぜひ、AudioBoomをダウンロードしてみてほしい。

ふと、Podcast用のMovable Typeのテンプレートとか作ったら、使ってくれる人っているものだろうかと。

※ もちろんWordPressとかもプラグインを入れてできるはずですが、あまりWordPressは使わないのでよくわかってないです。RSSフィードの内容を自由に変更できるのかどうかとか、Movable Typeでは、音声ファイルをアップロードすると自動的に再生プレイヤーのソースに書き換えるようにカスタマイズしてるけど、同じようにできるのかとか。PDFやEPUBファイルをアップロードしてもPodcastとして扱ってくれるようにカスタマイズしてるけど、同じようにできるのかとか。


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